公開中の韓国映画
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アンニョン(^-^)ノ
いつも読んでくださり、ありがとうございます
映画についてブログなどで書いたりする時には、公開中の人気作をみんなで観て、書いて、共感し合うことが楽しいのもありますが、あんまり誰も観てない、知られてない埋もれた作品について書くのも楽しいってのもありますね。
私は後者もやりたいんですけど、まあ、いろいろありますわ~。
8月3日、一昨日ですが、この作品を観ました・・・
大韓民国検察庁が〝ルームサロン〟をオープンした
ボス上陸作戦!!
ボス上陸作戦!!
原題:보스 상륙 작전
英語題:Boss X File
(2002年、韓国映画、108分)
監督:キム・ソンドク
原案:キム・サム、キム・ソンドク
脚本:チャン・グァンイル、カン・ギョン
助監督:イ・ゲビョク
撮影:チョン・ジョミョン
照明:ソン・ジェソク
音楽:DJチョリ
美術:イ・ミンボク
武術:ウォンジン
出演
チョン・ウンテク → キム・テフン 特捜部検事
キム・ボソン → トクサ(毒蛇) ムグンファ(無窮花)派の若頭
イ・ジヒョン → チェリー ホステス
アン・ムンスク → ユ・ファンブル(硫黄火) 女性警察官 チョ・ジナ
ユン・ギウォン → ワン・パクサ(王博士) ソウル地域歓楽街代表ウェイター
ソン・ヒョナ → 名品(ブランド)女 江南最高の人気ホステス
パク・クニョン → パク・ヒョングン 新任検察総長
チョ・サンゴン → ワンパル(大足) ムグンファ(無窮花)派のボス
キ・ジュボン → 幹部検事
キム・ギョンスク → 冷血女 女性警察官 マダム役
パク・ヒスン → セッキ トクサ(毒蛇)の子分
イ・ソンギュン → ヤンアチ(チンピラ) ウェイター
イ・ソンホ → チャクトゥ ヨンピョン出身 ムグンファ(無窮花)派
ウィ・スンチョル → パク検事
チョン・イェナ → ナルラリ(遊び人) 女性警察官
パク・チンス → キラーウェイター
シン・グィシク → 会長 韓国経済連合会
チョン・ジンガク → チェ・マニョン トンバン(東方)派親分
イ・チョルミン → ワニ(鰐)
イ・マニョン → ワニ(鰐)の部下1
キム・グテク → トンバン(東方)派1
ユン・ヒウォン → トンバン(東方)派2
友情出演
イ・ユンソン → チャンミ(薔薇) 検事
特別出演
キム・グッチン → 司法高試死守生
イ・ギョンシル → 狂信徒
キム・エギョン → ハニールームサロン マダム
キム・ジヒョン → ポンショガール
※ 輝国山人の韓国映画様から転載させていただいてます。
国民の皆さん
検察がキャバクラを開きました
変な話でしょ
でも苦肉の策でした
どうか見守ってください
悪いヤツらを一網打尽にしてみせます
と、最初に力強くナレーションしてから始まる映画。
そんなもん言葉で語るなと思いますが・・・
弟さんが暴力団から裏金をもらってたとかで検察総長が辞任して、新しい検事総長にはパク・クニョンさんがなりまして・・・大統領選挙の裏金疑惑を徹底的に調べて、大統領でも誰でも逮捕しろとなった。
韓国にはまだ正義が残っていた
で、検察の会議が開かれ、キ・ジュボンさんが言うには、裏金の中心人物はムクゲ派のボス、ワンパル(大足)で、組の若頭、トクサ(毒蛇)を捕らえればワンパルも逮捕できる。
取引はすべて、毒蛇のアジトのキャバクラで行われてるそうですが、何度も潜入を試みましたが失敗しました。
なんで毒蛇はキャバクラをアジトにしてるかってゆうと、チェリーとゆう女の子がいて毒蛇は彼女にゾッコンなんです。
ってお客さんかよッ
なら、その女を利用できないかと検事総長がおっしゃったんですが・・・そこで、「キャバクラを開いて彼女を引き抜けばいい」とまたいらんことを言い出すヤツがいた。
特捜部検事のキム・テフンである。
そんな案、採用されるはずもないと思うんですが・・・
ボス上陸作戦!!
と、タイトルが出たら、その作戦でいくことになっている。
韓国では接待が必要な時、みんなでキャバクラへ行く風習があります、とかほざいてますが、字幕では「キャバクラ」となってるけど、本来は「ルームサロン」と呼ばれてます。
韓国映画・ドラマを観てるとよく出てきますよね。
客がふんぞり返って入ってくるとウェイターは尻尾を振って部屋に案内。
そしてマダムはホステスを選びます。
「ホステス」も「アガシ」と言ってますなー。
その後、客がホステスを選び、指名されなければ即退室が鉄則です。
アホみたいな話ですが、こうして作戦のため、ルームサロンを開店する準備が行われるのだった。
わざわざ店まで構えて、マダムの部屋は地下バンカーに通じてて、衛生システムで全室を監視できます。
ホステスやウェイターも一流をそろえました。
そこに警察官をまぎれ込ませる。
他にやり方はないんかしらと思うんですが、ないんでしょうね~。
その頃、ムクゲ派の大足と毒蛇は、自分たちが大統領にしたいキム候補が勝ちそうなことを喜んでいた。
ボスの大足を演じてるのはチョ・サンゴンさん。
いかにもそれっぽいキャスティングです。
「ボス上陸作戦」を言い出したので任されて、ウェイター補助として苦労することになる特捜部検事のキム・テフン。
検事としてダメな人ってわけでもないと思うんですが、当然、急にウェイター業が務まるわけもないし、尋常じゃない我慢も強いられる。
演じるはチョン・ウンテクさん。
検索したら去年の記事ですが、13歳年下の女性と5月11日に結婚へ 「今年の初めから交際」・・・とか出てきましたΣ(゚∀゚ノ)ノ
『マイ・ボス マイ・ヒーロー』(2001年)って日本でもドラマとしてリメイクされた、ヤクザの親分が高校へ通うコメディがありますが、その1作目と2作目でイヤとゆうほどボケまくるくどい「テガリ」を演ってはりましたが、むしろクァク・キョンテク監督の『友へ チング』(2001年)で、4人組の中で一番おとなしい少年だった「ジュンホ」役の方が印象的です。
現在は舞台で活動中とのこと。
キム・テフン・・・主役なんですが、時々、邪魔に感じてしまう(^_^;)
毒蛇が惚れ抜いているホステスのチェリーを演じるのはイ・ジヒョン。
私は出演作をほとんど観てないんですが、「女でも観れる官能エロ映画」とでも言うべき『寵愛』(2000年)でオ・ジホさんと主演してました。
その映画での裸はホントにキレイでしたね。
作品的にも変ないやらしさとかなく、ちょっと退屈かもしれないけど、私は気に入った覚えがあります。
2013年に実業家の人と結婚し、現在はカナダで夫を支えつつ暮らしてる・・・そうなので、女優は引退したのかな。
誕生日は元日
チェリーはまあ、えらそうだし、わがままだし、テフンを叩いたりもするけど、ヤクザの若頭であっても簡単にはなびかない強気も魅力で、後半で彼女がテフンに語る恋愛観も共感できるもの。
本人は検察に利用されてるとは思ってないんですけど、幸せになってほしいものだ。
ムクゲ派の若頭、毒蛇(トクサ)を演じるのはキム・ボソンさん。
知らない俳優さんだったのですが、ニコリともしない苦みばしった根っからのヤクザを演じたことで、逆に笑える存在でした。
好印象でしたね~。
そしてアクションがすごくいいんですが、なんと俳優さんでありつつ格闘家でもあるそうで、2016年には日本の近藤哲夫さんと対戦してたりする。
残念ながら1ラウンドで顔面骨折してしまい、負けてしまったそうですが、その時、すでに50歳。
頑張り過ぎです
しかも、「対戦収入やチケット収益を全額、小児がんの子どもたちへの支援金として寄付」とか・・・負けてもかっこよ過ぎるぞ
今年の1月に公開されたイ・ソンミンさん主演の『Mr. Zoo: The Missing VIP』にも出演しておられますし、『悪女 AKUJO』(2017年)にも出ておられるので、今度、探してみよう。
この映画、半分はムクゲ派極道の毒蛇も主役です。
まあ、悪人は悪人な毒蛇ですがチェリーさんにはとにかくいちずで、かなりの「こわもて」なんですが、口を開けばダサいセリフしか出てこず・・・子分もそれだけは心配なんです。
他が完璧なだけに・・・。
で、毒蛇の一の子分の役で若き日のパク・ヒスンさんも出演してます。
細くてかっこいいんだけど、延辺(ヨンピュン)出身の子分を延々と制裁しまくってるのを見るのがイヤでね~、気持ちいいもんじゃないですよ、ヤクザ社会であっても。
後半で認めてあげる場面でもあったらええのに・・・。
しかし、パク・ヒスンさん演じる子分は毒蛇には忠実でことごとく尊敬してて、その関係は最後までかっこいいです。
そのほか、ムクゲ派と敵対する組織の一員として、私の好きなイ・チョルミンさんもチラッと出てきます。
この映画、出演時間が短ければ短いほど、その後の俳優人生に悪い形で響かない。
熱心なクリスチャンなので誘惑に負けず任務を遂行するってことで抜擢されたジナ。
この人の扱いが「女芸人」っぽく、なんかイヤな気分。
そうゆう笑いは好きじゃないな~。
演じておられるアン・ムンスクさんの演技はいいです。
アン・ムンスクさんもキャリアがかなり長いんですが、「潔癖症のために結婚できない」と突然告白した、とかなんとか。
江南No.1のウェイターとして民間からスカウトされてきた(雇われ店長)ワン・パクサ(博士)。
この人、最悪
ホンマに嫌いです
イヤ~な感じでずーっとキム・テフンをいじめまくるんですよね。
それがホントに不愉快。
しかも最後、懲らしめられるのかといえばそうでもなく・・・そこも納得いかない。
演じてるユン・ギウォンさんは別に嫌いじゃないですよ。
役柄と、それを書いた脚本家のせい。
で、ワン博士の腰巾着として、若き日のイ・ソンギュンさんも出演してるんだけど、出てきた時には嬉しかったんですが、この腰巾着もイヤな感じでね~、ホンマにいけすかん・・・
イ・ソンギュンさんとしては残念な役柄でした。
それでもファンの方は見たいでしょうけど、ホントにイヤな役ですよ~。
この道5年、韓国最高のホステス、ブランド女を演じるのはソン・ヒョナさん。
ソン・ヒョナさんはホン・サンス監督やキム・ギドク監督の映画に出演してるんですが、調べてみると山あり谷ありの人生で・・・なんか気の毒でした。
ソン・ヒョナさん演じるブランド女は毒蛇と並んで一番、面白かったです。
彼女の「心の声」にはホントに笑いましたよ(´∀`*)
こうして組織暴力団の若頭逮捕のため、ルームサロン「ボス」が開店するわけですが・・・そう
警察(検察)が犯人逮捕のため、別のエクストリームなジョブを装ってしまうとゆう・・・『エクストリーム・ジョブ』(2019年)の話をすでに2002年にやってたワケなんですね。
しかし、面白さや完成度にはかなりの差が・・・
僧侶もルームサロンに来店するが・・・つまらない。
あ、一種の「風刺」なのかな
だったら京都のおっさんもおんなじようなもんかも・・・。
これ、女と男の取っ組み合いみたいになってますが、そんなシーンはないです(撮影したけどカットしたとかかかな)。
チェリーがボクシングをやってて、キム・テフンが一方的に殴られて泣くだけです。
途中からはキム・テフンが毒蛇最愛のチェリーさんに惚れていく話にもなります。
観たばかりなのに、即、忘れてるんですがねー
いろいろギャグを連続的につなげてる感じで、全体的に下品でいやらしく、それが笑えればいいんですがね、さぶいんですね。
基本的にやめてよ~、勘弁してよ~って感じです。
すみずみまでセクハラとパワハラといじめが満ちてますのでね、イヤ~な気分になるんですよ。
ま、センスが異様に古いので、そういった程度の低い笑いしか作れなかった映画なんですわ、言っちゃえば。
今の映画と比較して、今の映画は進んだなあ、と思いますね。
だから私、昔の映画ってかなり苦手なんですよ。
この映画を観てて韓国もかなり変わったんだろうなあ~って思いました。
そういった意味で、特に女性のあり方については韓国でも、『82年生まれ、キム・ジヨン』って作品がベストセラーになり、映画化される時代になったってことじゃないですか。
これまでのあり方も考えて・・・。
映画『82年生まれ、キム・ジヨン』(2019年)は日本でも10月9日から全国ロードショーです
私が言いたいのは、『ボス上陸作戦!!』よりも『82年生まれ、キム・ジヨン』を観た方がいい、ってことですね(^_^;)
まあ、かなり低い評価を私もしてますが、『ボス上陸作戦!!』、観て良かったか悪かったかといえば、観て良かったですよ。
下品でないタイプの韓国の笑いについてはやっぱり好きですしね、毒蛇さんがけっこうかっこよかったので・・・。
あと、後半、ネットを通じてキム・テフンと毒蛇がお互いを知らずに共感し合っていくんですが、そこも気に入りました。
アメリカを「美国」と表記せず「米国」と表記するって話から(ホントにそう言ってるのかはわからないけど)、あと、日本がらみで「私たちの母や祖母が慰安婦にされた時、私たちは日本に報復せず、彼女たちを娼婦扱いしました。報復しない国だから無視されるんです」ってテフンが意見するんですよ。
戦争中の従軍慰安婦の問題はともかく、このセリフから彼は女性を蔑んでないっこともわかるんだけど、そういった場面は良かったですよね。
テフンと毒蛇、ぞれぞれいい面がある。
だから、しょうもない笑いをいっぱいぶち込んだんだから仕方ないんだけど、もっとキム・テフンと毒蛇の関係を重視してたら、最後はもっと感動できたと思うんですけどね~。
観ててチョ・ジェヒョンさんとチャ・インピョさんの『木浦(モッポ)は港だ』(2004年)なんかも思い出したけど、『ボス上陸作戦!!』はちょっと落ちますよね。
まあ、でも、面白かったですよ。
私も観たくて観てますしね。
けっこうあれやこれや、いろいろあって・・・こんな映画だったのか~って納得はしました。
下品でゴチャゴチャした映画が好きな人は観て損ではないでしょ。
毒蛇を殺そうとして何度も失敗する〝殺し屋ウェイター〟もけっこう面白かったかな。
音楽も私は好きになりましたよ。
でも、結末のあとの「みんなのその後」はなんか納得できひん
作った人はキム・ソンドク監督。
職業が「放送PD」ってなってますけど・・・1958年9月20日生まれ、慶尚南道密陽市出身、1986年度MBC公開採用コメディ作家一期生、2000年度MBC放送演技大賞功労賞受賞・・・とのことです。
輝国山人さんのプロフィール欄によると、これまでの監督作はこの3作だそうです。
まあ、「エロコメの人」なのかな
本能ゲーム (1997年、ビデオ映画)
ボス上陸作戦 (2002年)
セックス インポッシブル 男はみんな狼だ! (2003年)
『セックス インポッシブル 男はみんな狼だ!』はまだ記事に書けてないけど、観た時、気に入った覚えはあります。
またいつか、その映画についても書けるといいですね。
ところで、現在公開中の『はちどり』(2018年)ですが、私も来週には必ず観ようと思います。
皆さんも是非、劇場で観てください。
でわ、今日もおおきに~・・・アンニョン~(^.^/)))