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デッド・ドント・ダイ (2019年) ジム・ジャームッシュ

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今夜最強のゾンビたちが目を覚ます






デッド・ドント・ダイ

 

 

いつも、おおきに、ありがとうさんです(^-^)ノ

 

2月20日ですが『デッド・ドント・ダイ』を観ました…カチンコ

 

『デッド・ドント・ダイ』…ジム・ジャームッシュさんの映画をスクリーンで観るチャンスだったのですが…後悔してます。

トム・ウェイツも出てたのに…。

 

Sturgill Simpson - The Dead Don't Die [Official Video]

 

この素晴らしい歌を聴きながら読んでくださいまし♪

 

 

そんな映画なんだと知った時に…ジム・ジャームッシュが「ゾンビ映画」はてなマーク

おいおい、大丈夫なんか汗…と思ったんですが、普通にゾンビ映画でした(;´∀`)

考えると2013年の『オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ』でヴァンパイアものをやってるし、『パターソン』(2016年)の中でも主人公たちが古いホラー映画を観に行く場面がありましたね…。

 

一番驚いたのはCGがちゃんとしてるってことですね。

なんか適当に血の袋から血がドボドボ…みたいなのだったらイヤだな~と思ったんですけど、しっかりリアルなCGが「切断」と「血しぶき」を表現していて良かったですよ。

アメリカはもうそこまで来てるんですね。

ジム・ジャームッシュのような安そうな映画でもCGはちゃんとしてる。

 

 

STORY


警察官が3人しかいないアメリカの田舎町センターヴィルで、前代未聞の怪事件が発生した。無残に内臓を食いちぎられた女性ふたりの変死体がダイナーで発見されたのだ。困惑しながら出動した警察署長クリフ(ビル・マーレイ)と巡査ロニー(アダム・ドライバー)は、レイシストの農夫、森で野宿する世捨て人、雑貨店のホラーオタク青年、葬儀場のミステリアスな女主人らの奇妙な住民が暮らす町をパトロールするうちに、墓地で何かが地中から這い出したような穴ぼこを発見。折しも、センターヴィルでは夜になっても太陽がなかなか沈まず、スマホや時計が壊れ、動物たちが失踪する異常現象が続発していた。

やがてロニーの不吉な予感が的中し、無数の死者たちがむくむくと蘇って、唖然とする地元民に噛みつき始める。銃やナタを手にしたクリフとロニーは「頭を殺れ!」を合言葉に、いくら倒してもわき出てくるゾンビとの激闘に身を投じるが、彼らの行く手にはさらなる衝撃の光景が待ち受けていた……。

 

ま~、そんなストーリーですが、やはりキャストがホントに豪華…。

その豪華なキャストを見るだけでも値打ちがあると思うんですけど、イギー・ポップなんか最初からゾンビの役で「こーひー」言うてるだけやからね。

 

そん時、一緒にいる女性のコーヒー・ゾンビがサラ・ドライバーさんなんですね…はー( ˙-˙ )

そりゃわかるわけない。

でも『パーマネント・バケーション』(1980年)から俳優さんで出てる方だし…私なんかが想像できないような形でジャームッシュさんの映画に関わってこられた映画人なんでしょ。

 

 

ビル・マーレイは ―― 引っかかるもんがあったんですけど…やっぱり『チャーリーズ・エンジェル』(2000年)の時にルーシー・リューとのトラブルがあったって噂が私の中でもあとを引いてて…(私はビル・マーレイといえばそのことを思い出しててね)…最初はビルがいちびって不謹慎な笑いでルーシーを怒らせたのかと思ってたけどね。

2021年に明かされたルーシーの言い分を読むと、逆になんかもうビル・マーレイの頭がおかしいと思ってしまったんだけど、とにかくルーシーはビルを殴ってないし、今はわだかまりもないとのこと。

でも当時、制作アシスタントを務めていた男性の話とはまたちょっと違って、そっちだとビルは撮影現場の全員を敵に回してるようだけど。

…ビルはこのことについて話してないのかな。

 

私思うにルーシーとビルが戦ったらルーシーが勝つと思うんですけど、ハリウッドでの力関係ではビルの方が上だったでしょ。

 

ともかく、ビル・マーレイはおもろいおっさんだけど、ある時、そうではなかったのかもしれない。

でも『デッド・ドント・ダイ』の脱力した演技は映画に合ってるし、何にせよ彼は出演してるんだから映画を楽しみましょ。

 

 

だいたい、死者が蘇るゾンビ映画って不謹慎な発想だけど、『デッド・ドント・ダイ』もご多分に漏れずブラックな笑いで、私はシーンによっては顔が引きつってしまいました。

やってくれるわ、ジャームッシュさん。

でも、まあ、いつもゾンビ映画を観る時、ゾンビの首をガンガン切ったりしていいのかなあ~って思ってるんですけどね。

生ける死体とはいえ、あんなふうに扱うのはね…もしもゾンビが治る薬があったらどうするの。

 

ところでジャームッシュさんもカンヌで『新感染 ファイナル・エクスプレス』(2016年)を観て気に入ったらしく、『デッド・ドント・ダイ』の中でオマージュを捧げたシーンがあるそうですが ―― どこビックリマークビックリマークビックリマークはてなマークはてなマークはてなマーク

 

 

ティルダ・スウィントンさん…かっこよかったですよ。

どっから来たのか…ゼルダ・ウィンストンさん。

あの日本ノリはだいぶ間違ってる気もしましたけど、もちろん『ゴースト・ドッグ』(1999年)を思い出しました。

ああいった刀さばきをジャームッシュの映画で見る時、なんかめまいを覚えました。

 

なんだろうか、ジャームッシュの映画を観る時、いつもデジャブを覚える…。

 

とにかくコメディ映画としてはかなり笑えました。

そこ、ホントに面白い…。

やっぱり私は映画に笑いを求めてるのかな…と思いましたね。

シリアスなゾンビ映画を観たいって欲求はちゃんとありますよ。

でも最近、怖い映画を観てて、どこかで欲求不満だったけど、『デッド・ドント・ダイ』はコメディとして非常に面白かったし、私はこの笑いが大好きなんでしょうね。

 

ゼルダ・ウィンストンさんのセリフの日本語字幕が「かたじけない」とか「サムライ風」なのはホントにそんなふうに話してるのかな。

笑かそうとしてる感じでちょっとさぶかったんですが。

 

アダム・ドライバー演じるロナルド・ピーターソンのセリフが「だって主題歌だから」とか前半からちょいちょいおかしかったけど、とうとう第四の壁を突き破ってしまい、それをやるか、ジム・ジャームッシュ。

いいんだろうか、これをやって…。

なんか、筒井康隆先生の小説みたい。

 

映画でそうなるの、私は苦手かもしれませんが、もう『デッド・ドント・ダイ』は何でもありでいいやビックリマークって心境になってましたね。

 

で、結末ですが…ゾンビを物質主義に束縛された人たちだと例えるモノローグは、もう聞いたよって感じだったんですね。

『リミッツ・オブ・コントロール』(2009年)かな…ジム、その話は一度聞いてるよ、と。

だいたいゾンビが消費社会のなれの果ての連想なのはジョージ・A・ロメロの『ゾンビ』(1978年)だってことですね。

いえ、私が自力で知った話じゃないんだけど。

 

『デッド・ドント・ダイ』が最後にはあのモノローグで終わるのが私はちょっともの足りなく、『ストレンジャー・ザン・パラダイス』(1984年や『ダウン・バイ・ロー』(1986年)みたいに「ここで終わるんかい!?」みたいにハッとさせられるラストだった方がずっと嬉しかったかな。

 

あるいは『ナイト・オン・ザ・プラネット』(1991年)みたいに「しみじみ…」と終わるか、『デッドマン』(1995年)みたいに「ズドドドド~ン…」みたいに重く終わるとか…あ、でも『デッドマン』ですでに、「何かやりそうだった人があっさり死ぬ」ってノリがありましたね。

 

『オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ』だって「血~いただき~♪」みたいなオチで、「何だこりゃ」って感じだったんですけどね。

『デッド・ドント・ダイ』も重なりますなあ。

 

 

私としてはこれまでに大なり小なり自分の人生に影響を受けてきた映画作家ですが、『デッド・ドント・ダイ』はナチュラルにコメディとして楽しんでました。

トランプ政権下のアメリカを風刺したとか…あまり深読みはできなかったですね~。

人喰猪、公民館襲撃す!』(2009年)を観た時の感覚に非常に近いです。

田舎で変な警察や変な住民がゾンビ騒動で右往左往っていう。

 

ただね、犠牲者が…なんでこの人まで!!と思いましたよ。

死なんでええのにあせる

 

 

豪華キャストについてはなんぼでも書けますけど、気づけなかった方も少なくないですね~。

ダイナーのウェイトレスがエスター・バリントだなんてぜんぜんわからなかった。

 

 

エスター・バリントの昔のアルバム、再発してほしいなあ。

 

てか、ちょっともったいないですね。

クロエ・セヴィ二ーは悲鳴をあげてるだけだし、スティーヴ・ブシェミも何かしそうだったのにまんまだし、セレーナ・ゴメスの一行なんてホントあっけない。

 

ほぼ全員が出オチなのには困ったけでど、そんな中でアダム・ドライバーの脱力キャラはおおいに楽しめましたし、ティルダ・スウィントンはいいところ持っていきますよね~。

ただもう最後までかっこいい…。

 

もちろん、トム・ウェイツも嬉しかったけど、役がね~、ま~、逆にジャームッシュさんのトムへの友情みたいのを感じましたがな。

ある種の達観に至っていて。

でもまた『ダウン・バイ・ロー』みたいな映画をやってほしいなあ~。

 

さすがにジャームッシュのファンの中にも怒る人がいるかもしれませんが、私はなんだかケムに巻かれたように笑えたし、あ~、劇場で観ておけば良かったな~としきりに思いました。

でも、新型コロナ・ウィルスのことで公開延期になったりバタバタしてましたしね。

そういえば公開された週に観に行こうと思ったら延期になってたんですよね…。

 

ゾンビ・コメディでなくっても、私にはいつもジム・ジャームッシュは最高のコメディです。

 

田舎でこんなふうなドタバタ騒動の映画ってホント好き。

 

観てなかったら、ゆるくて不謹慎な笑いを楽しんでください。

是非。

 

今日もおおきに…ありがとうさんです☆⌒(*^-゜)v

 

 

 

【メモ】…観たいと思っていた『クルエラ』(2021年)だがディスクのレンタルというのはないらしい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

デッド・ドント・ダイ
原題:The Dead Don't Die

韓国語題:데드 돈 다이
中国語題:丧尸未逝


2019年製作/104分/R15+/スウェーデン・アメリカ合作
日本公開:2020年6月5日
配給:ロングライド

監督・脚本:ジム・ジャームッシュ
製作:ジョシュア・アストラカン、カーター・ローガン
製作総指揮:ノリオ・ハタノ、フレデリック・W・グリーン
撮影:フレデリック・エルムス
美術:アレックス・ディジェルランド
衣装:キャサリン・ジョージ
編集:アフォンソ・ゴンサウベス
音楽:スクワール


ビル・マーレイ → クリフ・ロバートソン
アダム・ドライバー → ロニー・ピーターソン
ティルダ・スウィントン → ゼルダ・ウィンストン
クロエ・セビニー → ミンディ・モリソン
スティーブ・ブシェーミ → フランク・ミラー
ダニー・グローバー → ハンク・トンプソン
ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ → ボビー・ウィギンズ
ロージー・ペレス → ポージー・フアレス
イギー・ポップ → コーヒー・ゾンビ
サラ・ドライバー → コーヒー・ゾンビ
RZA → ディーン
キャロル・ケイン → マロリー・オブライエン(シャルドネ・ゾンビ)
オースティン・バトラー → ジャック
ルカ・サバト → ザック
セレーナ・ゴメス → ゾーイ
エスター・バリント → ファーン
トム・ウェイツ → ハーミット・ボブ

Cast
Bill Murray as Chief Cliff Robertson: A police officer who resides in Centerville
Adam Driver as Officer Ronnie Peterson: Cliff's partner and fellow police officer
Tilda Swinton as Zelda Winston: a eccentric Scottish resident of Centerville who has recently bought the Funeral Home
Chloë Sevigny as Officer Mindy Morrison: A fellow police officer who works with Cliff and Ronnie
Steve Buscemi as Farmer Frank Miller: A farmer and resident of Centerville
Danny Glover as Hank Thompson: The hardware store owner and resident of Centerville
Caleb Landry Jones as Bobby Wiggins: the gas station attendant and toy shop owner.
Selena Gomez as Zoe: a young traveler
Austin Butler as Jack: a young traveler, who travels alongside Zoe and Zack
Luka Sabbat as Zack: a young traveler, who travels alongside Zoe and Jack
Rosie Perez as Posie Juarez: A news anchor and reporter
Eszter Balint as Fern: a waitress at the local diner
Iggy Pop as Male Coffee Zombie
Sara Driver as Female Coffee Zombie
RZA as Dean: a delivery worker who has a friendship with Bobby
Carol Kane as Mallory O'Brien: The town drunk
Larry Fessenden as Danny Perkins: The motel owner in Centerville
Rosal Colon as Lily: a waitress at the local diner
Sturgill Simpson as Guitar Zombie
Jodie Markell as Woman on TV
Charlotte Kemp Muhl as Fashion Zombie
Maya Delmont as Stella: an inmate at the Juvenile Detention Center
Taliyah Whitaker as Olivia: a fellow inmate at the Juvenile Detention Center
Jahi Winston as Geronimo: A fellow inmate at Juvenile Detention Center
Tom Waits as Hermit Bob: a mysterious hermit who oversees Centerville's events play out
Jonah Marshall as Zombie Child

 

 

 

 

 


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