









原題:戰·無雙 / 战·无双
(2009年、香港・中国合作映画、87分)
監督・武術指導:熊欣欣(ション・シンシン、ホン・ヤンヤン)
脚本:陈咏燊(Sunny Chan)
製作:马伟豪(ジョー・マ)
脚本:サニー・チャン
出演
蒋璐霞(ジャン・ルーシャー)
张兆辉(チョン・シウファイ)
李灿森(サム・リー)
小杉健(ケイン・コスギ)
利沙华(Courtney Wu)
Wanja Gotz
陳國邦(チャン・コッポン)
米奇梅拿
Mike Möller(マイク・メラー)
Andy Taylor(アンディ・テイラー)
曾珮瑜(ペギー・ツァン)
Eskindir Tesfay
維查高斯
エンジェル・バトラー 戦闘無双 予告編
ニエ・イーイー(ジャン・ルーシャー)は、お父さんが事故で急死してしまい、失意の日々を送っていました。
彼女はカンフーの道場で子どもたちを教えるだけでなく、警備のお仕事もやってました。
ニエ・イーイー・・・見ての通り、イヤな感じの目つきで、第一印象はあんまりよくないんですが、映画を観てたらいろいろこっちの気持ちも変わってきますし大丈夫。
香港で一番元気のない警備員、ニエ・イーイー。
そんなある日、駐車場で、出会ったのが「デブ君」ことチョンさん(サム・リー)。
どうも二人は幼なじみで、イーイーはチョンさんのことを「デブ君」と呼んでたようですが、そんな二人の過去、こっちは知りませんがな。
で、デブ君はイーイーが強いことを知ってるので、自分を雇ってくれた億万長者のハー様の奥様の護衛を是非、イーイーにやってもらいたい、成功を分かち合いたい、と申し出たんです。
最初は乗り気でなかったイーイーだけど、やっぱり引き受けることにしました・・・と言ってその前にオーディションがあるんですがね。
他にも面接に来た男たちがいましたが、イーイーが強すぎて、イーイーがただよけてるだけでも、勝手に負けていくほどだった。奥様も気に入ってイーイーがボディガードに選ばれました。
左がデブ君こと、チョンさん・・・だけど「チェン」かもしれない
右が億万長者のハー様だけど、「ホー様」かもしれない
普段からイーイー、凄いヤツ
で、見てください、この顔(^_^;)
ハー様から褒められるとこの顔ですわ。
どうやら、イーイーはハー様と奥様を守るに値する、立派な人だと認めたようです。
ところが、ハー様がレストランで人とお仕事の話をしてる時、奥様が男たちに誘拐されてしまう。
大勢相手に戦うイーイー。
が、騒ぎの中、ハー様も拉致られました。
相手の人数が多く、また巨大な男がしつこくかかってきたのでイーイーもそこまでは対応できず
ガルルルル
引っ張り合い。
ガルルルル
はい、この顔です。
表情に乏しいイーイーですが映画の間中、私たち観客は、イーイーのこの目ヂカラ全開の「睨み顔」を見ることになる
ガルルルル
結局、ハー様と奥様が誘拐され、落ち込みかけたイーイーと、デブ君ですが、とにかくすぐに探さないとアカンにゃ~
他にハー様の関係の人はいないのか、警察に通報しなくていいのかと思うけど、イーイーはデブ君と行動に出た。
その過程において、クラブに行ったら、イーイーが「最強の女王」であるサラと戦う挑戦者になってて、否も応もなく戦わされることになった。
イーイーにはそんな気はないのですが向こうはやる気満々。
人々が観戦する中、プールの中での女同士の対決。
そしてイーイーは、あたかもゲームのように、次々と強敵と戦わされることになるのですが・・・実はこの映画、なぜかトドメを刺して殺すまではいかず、勝敗は、どっかうやむや。
が、イーイーがめちゃくちゃ強いのは確か。サラにもほぼ勝ってました。
そしていろいろあって、奥様がいると思って行ったら、新たな敵が襲いかかって来た。次はこの金髪野郎。
イーイーとしては、まず「ハー様と奥様はどこにいる」と詰問しながらですが、相手は答えない(知らないんだと思う)。
デブ君も女の子がここまで戦いまくることに呆れ気味。
その最中、どうやらイーイーのこの戦いがネットで中継され、賭けの対象になってることに気づいていく。
そんなデブ君もすごく危ないことを。
穴に蹴り落として敵をやっつけたが、ハー様にたどり着く手がかりを得る時間はなかった(なぜデブ君が急かしたのか、よくわからず)。
そして自分たちをこっそり撮影していた野郎どもを脅して白状させようとしたが固く口止めされてるのか、何も言わず。
その男たちだけには急に強気に出て暴力を振るいまくるデブ君が非常にイヤな感じ。
イーイー 「警察に行くしかない」
デブ君 「見張られてる 通報したらバレるぞ」
イーイー 「なぜわかるの?」
デブ君 「カンだよ」
・・・(´・_・`)
そしてイーイーの部屋に帰って一休みしようとしてたら、ハー様だけが逃げてきた。
二人に感謝するハー様。
ハー様が言うには、賭博組織が世界に向けてデスマッチを配信している。黒幕は私の共同経営者、ソン・リーシャン。
・・・演じるはケイン・コスギ。
だんだん話が見えてきました。
ところが、すぐに新手が、しかも大勢でやって来たので、マンションの外に組んであった竹の足場の上で大立ち回りがスタート。
見てて危なさで怖くなる
結局、ハー様はまた誘拐されてしまい、ソン・リーシャンが直接、イーイーに連絡してきた。彼はどーしてもイーイーを戦いに参加させたいみたい。
イーイー、脱いだらやっぱりアザだらけでかわいそうなんです。
スタンレー海岸通りでデブ君と待ち合わせたら、変なヒップホップダンサー二人組が襲ってきた。これも戦いの一環ですわ。
なんか踊ってるみたいな戦い方なので、それを見た町ゆく人々も「あ、大道芸が始まった」と見物してスマホで撮影してるのがイヤ~な感じ。
二人を相手ですが当然、イーイーの勝ち。
が、やっぱり痛かったのか、ソン・リーシャンに対してカメラ越しに「ザコはもういい 最強のファイターを送れ」とキレ気味なイーイー。
デブ君が見るとネットではイーイーとソン・リーシャンの対戦が発表されてました。
海岸通りのホテルでしょうか、そこに身を潜めるイーイーとデブ君。
「教えて このまま戦い続けたら私はどうなる?」と急に弱気になってデブ君にもたれかかるイーイー。
やめたければ逃げよう、とゆうデブ君に「私はいつも途中で投げ出してばかりいた。最後まで戦ってやり遂げたという達成感を感じてみたい」と言って、クスンクスン、エッエッと泣いてしまう。
いやいや、あんた~、投げ出してないんやん、えらいって~
(ハー様夫妻が誘拐されてからお給料出てないやろうし・・・)
ってゆうか、なんで急にここだけ乙女の部分が出た
なんだか雑な脚本ですが、戦う女のドラマも感じる。
北斗晶やアジャ・コングにも涙を流した夜があったのでしょうか。
このあと、二人のラブシーンがあったらそれはそれで見ものでしたが、それは、ない。
そして次の日、泣いてすっきりしてソン・リーシャンと対峙するイーイー。睨み顔も戻ってきました。やる気、満々。
が、どうもデブ君も裏切ってたと教えられ、デブ君も殴ったイーイー。
けど、デブ君はお金にシッカリしてるけど、裏切ってはないとのこと。
とりあえず信じておくことにしてイーイーはついに敵に本拠地へ。
絶対に銃とかは使わない敵の手下軍団に対し、イーイーはカンフー界の有名な凶器を使ってやっつけまくって突破
そしてついにソン・リーシャンとの決戦。
さすがにソン・リーシャンも強かった。
背中に「テコンドー」と書いてあるし。
が、顔でも絶対に勝ってるイーイー、やっぱり強い。
しかしリングから落ちたら負けではなかったので、試合場を出てそのまま戦いは続く。移動の激しい場外乱闘です。
イーイーが蹴り落とされて変な部屋に落ちた
そこには・・・
そして彼女は知ることになる・・・驚愕の事実を
そこまではまあまあ冷静だったイーイーだが完全にキレた。
彼女は怒ると拳を握り締め、すぐに相手を殴れるようにしとく
しかしそれでもどうしても勝負を最後までやりたいケイン・コスギが、まず俺を倒せと言い張る。
もちろん、怒ったイーイーに勝つことはケインでも困難だろう。
事件が解決しても怒りが静まったりしない。
それどころか「誰も信じられない」とゆう人生訓のみが虚しく響き、彼女の心は虚ろだったろう。
イーイーに幸せな日は来るのか。
この映画、観てる最中からストーリーを忘れるような映画なので、DVDを返す前に、しっかり書いておきたかったのです。
正直、あまり感動とか、そんなんはなく、アクション映画に詳しくはない私が観てても陳腐な脚本じゃないかと思います。
しかし、ヒロイン、ニエ・イーイーを演じたジャン・ルーシャー(蒋璐霞)のアクションとオーラが本当に素晴らしかった。それに尽きますね。
彼女が主演だったことで、この映画は映画になってたとゆうか。
いわゆるカンフー的な動きだけでなく、鳶の人みたいに高所からスルスルスル~と降りてきたり、何かを飛び越える時でもいちいち軽いし、跳躍が高い・・・見事です
ジャン・ルーシャーは「幼少から武術のを始めた彼女は12歳で少林寺に入門。武術学校を経て北京体育学院で学んだという筋金入りの武術家である。」とのことで、そう聞くと、もはや納得です。もともとの素地もあったんでしょう。
ちなみに168cm、54kgとのことですが、映画の中ではもうちょっと小さく感じられました。けど、Tシャツだったら逞しさがよくわかりましたね。
彼女が女であることも、魅力でしたね。ここまでの人は男にもおらんでしょう。最後まで観て、この人は男性に人気が出るタイプではないかもしれないけど、女性からは好かれるだろうなあ、と思いました。
もしも、いい映画に出てればなおさらです。
私は小学6年生の時にもう男優が主演のアクション映画には飽きていたように思います。私はその頃、女性が主演のアクション映画に渇望してました。
『エンジェル・バトラー』は映画としては面白い作品ではなかったけれど、ジャン・ルーシャーのアクションと、ムードに、何か胸がキュ~ッとなる感激がありました。その気持ちが独特で・・・この映画はやっぱり観て良かったです
しかし、私は映画界に問いたい。
『アジョシ』(2010年)のような脚本を書くことは、そんなに難しいことですかと。
もしも『エンジェル・バトラー』が『アジョシ』のような映画だったら、どれほど素晴らしかっただろうと思わずにはいられなかった、ハッキリ言って。
ですので、ホンマにジャン・ルーシャーがもったいなかったですね。
実は『エンジェル・バトラー』は彼女の映画デビュー作品で、2009年の作品ですので・・・すでに9年経ってます。
彼女がその間にもっといい映画に出ていたこと、そして時間を無駄にしていなかったことを祈らずにはいられません。
あ、それと、日本版DVDのジャケットのルーシャーの胸、なんか無理に胸の谷間を描き足してあると思います。そうしたら少しでも観る人が増えるかもって魂胆かもしれませんが、だいたいまずそんな映画じゃないですからね~、無駄な努力だと思いますよ。
あと、サム・リーとチョン・シウファイの「拳銃を持つ手」も後から無理に足してると思う。そんなシーンはなかったもん。
ヘリコプターも飛んでなかったと思うし・・・。
けど、誰がなんとゆおうと、ルーシャーのアクションは最高
そのためだけに観て損は絶対にないと思いますよ。
もちろん、アクション映画、とりわけ女性アクション映画が好きな人にとってですが。
※ 忍者は出てきません。
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百度百科によるとジャン・ルーシャーはこれまでに21作品、映画に出演しているようです。あるいはもっとかもしれませんがね。
そんな彼女の2010年の出演作品、『霊幻戦士 キョンシーズ(僵尸新战士)』がなんとワンコインDVDで発売中。
キョンシーとアクションと強い女が好きな人は是非、買うてあげてくださいね。内容はまだ観てへんから知らへんけど。
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でわ、でわ、今年はこれで仕舞いです。
こんなブログを読んでくださり
ホンマにおおきに、ありがとうございました。
また来年もよろしくです
2019年が皆様にとって
良い年になりますように
(*´∀`*)ノ。+゜*。
追記:
何か、似てる映画があったなあ・・・と感じて
フッと思い出したんですが
ず~っと昔、VHSのビデオをレンタルして観た
『天使行動』(1987年)を観た時の気分でした
ほとんど内容は覚えてないのですが
最後の女同士の対決が超・カッコよかった
『天使行動』には今年、逝去された西城秀樹さんも
出演されてたので・・・また観みたいですね・・・