9月17日から公開中
9月23日公開
9月24日公開
10月15日公開
皆様、アンニョンです(^-^)ノ
いつも、ありがとうです
9月17日、この大傑作を観ました~
台本なしで100%アドリブ演技にこっそり無断撮影!?
この映画、何か怪しい!!
ザ・マジックアワー
8月に三谷幸喜監督の『ラヂオの時間』(1997年)について書かせてもらいましたところ、ブロともさんたちの一番好きな三谷監督作品として『ザ・マジックアワー』をおススメいただきました。
そうなるとこれは観ずにはおられません。
実のところ、『ラヂオの時間』を観たあとでも、三谷幸喜監督の映画をぜんぜん観てないので・・・オススメしていただいてホントに良かったんですね。
解説 港町・守加護(すかご)を牛耳るギャングのボス・天塩の愛人に手を出してしまった備後は、命を助けてもらう代わりに伝説の殺し屋・デラ富樫を連れて来ることを命じられる。追い込まれた備後は三流役者の村田を雇い、映画撮影だと思い込ませて殺し屋を演じさせるが……。「THE有頂天ホテル」などのヒットメーカー、三谷幸喜が監督・脚本を手掛けるクライム・コメディ。キャストには佐藤浩市、妻夫木聡、深津絵里ら豪華な顔ぶれが集結。 (映画.com)
始まったら、守加護の街並みがなんかセットっぽい・・・昭和中期
戦後・・・ってゆうかジブリっぽい世界で、明らかに日本的でなく、中世の雰囲気残るヨーロッパの街並み
と思って「あ~、これはきっとまず劇中劇から始まるのだ、そうに違いない」と思ってると・・・最後までずっとなんですよね~。
これは三谷監督の好きな世界なのかと思ってたんですが、観終えて今、考えてると、守加護のこの街並みがこのセットだから良かったんでしょうね。
お金もかかったんでしょうけど。
美術を担当されたのはあの、種田陽平さんでしたのね。
すごくいい美術ですね
劇中劇ってものは物語上、『ザ・マジックアワー』の中に出てきてて、特に『暗黒街の用心棒』は重要な要素ですね。
ボスの愛人に手を出してしまった主人公って話しはフィルム・ノワールの定法ってヤツなのかもしれませんが、そっからあとがぜんぜん違いますね。
いや~、もう、ホントに笑いましたꉂꉂ(≧∇≦)
笑いの沸点の低い私が声を上げて笑ってしまうんだから、これは凄いです。
『ラヂオの時間』が日本最強のコメディ映画だと思ってたんですけど、まだその上が余裕であったんです。
これは凄いことだし、私も映画を観てないんだなぁと痛感しましたね。
ボスの愛人マリに手を出した備後登(この名前も変ですけど)が許してもらうために伝説の殺し屋「デラ富樫」をボスのところに連れてくることになるんだけど、もともと知り合いでも何でもないのよ、備後はデラと。
で、超・卑怯で自分さえ良ければあとはどうでもいい備後は熱意だけでぜんぜん売れてない俳優・村田大樹を「デラ富樫」に仕立て上げて、映画に出演してもらいますって騙して連れてくるんですよね~。
そんなもんすぐにバレそうですけど、バレないんですよね~。
そのバレなさが超・面白いワケですね(≧∇≦)
村田大樹がホントにいいんですね。
生まれて初めて観た映画である『暗黒街の用心棒』の主演俳優さんに憧れてて、熱意だけは人一倍なので映画に出れるとなったら全力で演技するような役者バカなんですけど、映画界なんて階級社会で売れるが勝ちの世界なので自分の代わりなんてなんぼでもいるし、売れなければクズの構造なんですよね。
それで今日もまた自分の売れてなさに落ち込んでたところに映画で主演できる話しが来たものだから(実はいつ殺されても仕方がない状況なのに)喜々として役者の仕事を全うしつつ、しかも俳優でも何でもない人たちに演技指導までしてしまうんですよ。
この滑稽な哀しさがホントに凄くて(T▽T)
もう観てて、笑いつつも心に感動が広がっていくんですよ。
佐藤浩市さんって「現場で怖い」ってイメージがあって、実際、本人もテレビで俳優としての厳しさを話すような人なので、ちょっとイヤだったんですけど、ホントに一気にファンになりました。
この映画の佐藤浩市さんは神ですね。
こんな人だとは思ってなかったです。
やっぱり俳優さんはアホに徹する時、芸術の本質を見せてくれはる。
だからやっぱりコメディが一番、偉いと思いましたね。
すっかりその気になって主演俳優して最高の演技をやってるつもりになってる村田を見てて、笑いながら目に涙が溢れてきた。
この感覚、すごくありがたかったです。
この世界は私が最も体験したかったものだと言っても過言ではないでしょう。
真っ先に思い出したの周 星馳(チャウ・シンチー)の『新喜劇王』(2019年)で、チャウ・シンチーが『ザ・マジックアワー』を観て参考にした可能性って低くないと思います。
両作には私の好きな同じ「泣き」があったんですよね。
逆に三谷幸喜監督はもしかしたらロベルト・ベニーニの映画がお好きなのかもしれない。
私も、好きです。
でも、『ザ・マジックアワー』はこれまでに私が観たどの映画にも似ていない・・・。
ハッキリ言ってコメディとしての出会いはドカンと衝撃でした。
村田とマネジャーさんの関係、イイんですよね。
最初から好きでしたけど、途中、泣きました。
俳優さんとしては詐欺師然とした妻夫木聡の胡散臭さが凄いので妻夫木聡さんって俳優がよくわからなくなってきましたね。
可愛い顔をしてはるのでそれで人気があったと思ってたんですけど、こうなってくると素顔も胡散臭いんじゃないかと思えてきますよ。
それほど嘘つきの役が似合ってる。
それにしても鹿間夏子(綾瀬はるか)と、 鹿間隆(伊吹吾郎)はなんであんなに無償でビンゴのために頑張っているのだろー
ほっときゃいいのに・・・と思いまして、それがかなり謎でしたが、まあ、夏子は好きですしね、ビンゴのことが。
ってゆうか、夏子と隆は親子なんですね、映画を観てる間はわかりませんでした。
それもですが、夏子がビンゴのことを好きなことがイヤ
綾瀬はるかが演じてることもあったんでしょうけど、ビンゴ(って役柄)にはもったいなく思いました。
ビンゴはね、最後、全女からそっぽを向かれて泣くのがいいのに~。
その方がイイのにね~。
組関係の人たちはホントは怖いはずなんですけど、そこはファンタジーのマフィアでしたね。
西田敏行さんもぜんぜん怖くないし。
ボスの腹心の役の寺嶋進さんにも泣かされましたわ~。
腹心さんもちょっと哀しいんですよ。
ギャングとして真面目すぎるから(;´∀`)
まあ、なんぼなんでもボケ過ぎや思いますが。
ボスの愛人の深津絵里さんはけっこうムチャクチャな性格なんですけどバックグラウンドが見えてきた時、なんか理解できる人物になってきました。
キャラの人はみんな、生きてるっちゅうか、観てるとなんかわかってくるんですよね。
さすがは三谷幸喜監督です。
それにしても三谷幸喜監督だからなのでしょうか、このキャストの異常な豪華さは。
三谷幸喜監督の映画だったら出たいって思いが強いのでしょうか、日本芸能界は・・・。
それとも三谷幸喜監督が本当にイイ人なので、出てあげたくなるんでしょうか。
本当にちょっとだけなのに出てる人がいて・・・特に大物俳優ゆべし役の唐沢寿明さん、それから中井貴一さんや天海祐希さん・・・良かったですよね~。
やっぱり俳優さんとして三谷幸喜監督の映画って出たいものなのでしょうね、きっと。
思いっきり笑えましたし、映画として素直に感動しましたよ。
ってゆうか大感動でしたよ( ;∀;)
やっぱり村田に泣かされましたね~。
ビンゴとの関係も最後はグッときますよね~。
完璧な映画なのでここがこうだったらいいのにとかそんなことは思いませんが、個人的な体感として、最後の30分くらいを詰めてもらった方がありがたいとも思いました。
もちろん具体的にどうすればとかはわからないんですけど、前半分のコメディが圧倒され過ぎたので、後ろ半分はちょっとスピードが落ちたように思えて・・・いや、ま、これはまた観たら違う感想になるでしょう。
単に笑いすぎて疲れたんでしょ。
でも、最後に向かっていくにつれてさすがにアホ度が下がり、やっぱり三谷監督のプロの仕事ぶりを感じましたね、初めて観つつ。
ああ、こうなるのだ、って感嘆しました。
もっとアホアホでグチャグチャでももう、それでもイイってほど凄い映画でしたけど、何てゆうのかなあ、そこはやっぱり最高の完成を目指されたと思います。
ワーワーやってるうちにムチャクチャになったけど最後なんとなくイイ感じの終わり方でズバンと終わっても問題ないとまで私は思いましたけど、グワーッて全部が集中してったような・・・三谷監督の素晴らしいエンディングでした。
エンドロールでセット建設風景が流れるのも裏方さんへの感謝でしょうね。
この人アタマどうなってんねんみたいな緻密な映画監督・脚本家の三谷監督ですが、そういえば昔、「東京フレンドパーク」に出た時も酸素吸いまくりで変な人なんだけど礼儀正しかったですよね~。
日本が世界に誇れるコメディでしたよ。
アカデミー作品賞、いっちゃってもおかしくないくらい。
観終えて何だか、日本映画が観たいと本気で思った。
これなら私も大丈夫。
とにかく三谷幸喜監督の作品は全部、観ることになりますね。
遅すぎたほどなんですけどね。
でも、韓国映画を通過してきた今だからこそ、私も観れるようになってきたのかもしれません。
いろいろ知ってね。
noriさん、299分署たまさん、オススメありがとうございます
特大の大傑作を観ることができましたよ~\(^o^)/
まだ観てない方は是非、観てくださいね。
今日も最後まで読んでくださり、おおきに、ありがとうさんでした
アンニョン~(^.^/)))
ザ・マジックアワー
The Magic Hour
매직 아워
魔幻时刻
2008年製作/136分/日本
劇場公開日:2008年6月7日
配給:東宝
監督・脚本:三谷幸喜
製作:亀山千広、島谷能成
企画:清水賢治、市川南
エグゼクティブプロデューサー:石原隆
プロデューサー:重岡由美子、前田久閑、和田倉和利
撮影:山本英夫
照明:小野晃
録音:瀬川徹夫
美術:種田陽平
音楽:荻野清子
編集:上野聡一
佐藤浩市 - 村田大樹
妻夫木聡 - 備後登
深津絵里 - 高千穂マリ
綾瀬はるか - 鹿間夏子
西田敏行 - 天塩幸之助
小日向文世 - 長谷川謙十郎
寺島進 - 黒川裕美
戸田恵子 - マダム蘭子
伊吹吾郎 - 鹿間隆
浅野和之 - 清水医師
市村萬次郎(2代目) 市村萬次郎 - 菅原虎真
柳沢真一 - 高瀬允
香川照之 - 江洞潤
甲本雅裕 - 太田垣直角
近藤芳正 - 今野貴之介
梶原善 - 西さん
阿南健治 - 野島
榎木兵衛 - なべさん
堀部圭亮 - バンビ
山本耕史 - 愚痴る男
市川猿之助(4代目) - カメ 市川亀治郎
市川崑 - 監督
中井貴一 - 磐田とおる
鈴木京香 - 小夜子
谷原章介 - ニコ
寺脇康文 - ワンチャイ・バンダラビカル
天海祐希 - 喪服の女
唐沢寿明 - ゆべし