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韓国映画 別れる決心 (2022年)

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別れる決心

 

 

映画 『別れる決心』 公式サイト

 

INTRODYCTION

刑事と容疑者は、ひとつ目の殺人で別れ、
ふたつ目の殺人で再会する。
疑うほどに引かれ合う、珠玉のサスペンスロマンス


『オールド・ボーイ』『お嬢さん』など唯一無二のストーリーテリングで世界中の観客を魅了し続けてきた巨匠パク・チャヌク監督の最新作は、サスペンスとロマンスが溶け合う珠玉のドラマ。第75回カンヌ国際映画祭コンペティション部門では監督賞を受賞し、アカデミー賞®国際長編映画賞部門の韓国代表に選出された。
韓国では公開後に発売された脚本集がベストセラーになり、劇中のセリフがネットで大流行。BTSのメンバーRMが繰り返し鑑賞したことをSNSで報告するなど、本作が描く迷路にハマり込む人々が続出した。次から次へと起こる予想外の展開、細部までこだわり抜かれたビジュアル、相手の本心を知りたいヘジュンとソレのスリリングな駆け引き・・・先の読めないドラマは、映画史上最大の“美しくも残酷な結末”に向かって突き進んでいく。

 

 

監督・脚本 パク・チャヌク
 

本作は、大人のための映画です。
喪失の物語を悲劇的なものとして語るのではなく、繊細さとエレガンスとユーモアをもって表現しようとしました。大人たちに語りかけるような形で…

 

 

STORY


男が山頂から転落死した事件を追う刑事ヘジュンと、被害者の妻ソレは捜査中に出会った。取り調べが進む中で、お互いの視線は交差し、それぞれの胸に言葉にならない感情が湧き上がってくる。いつしかヘジュンはソレに惹かれ、彼女もまたヘジュンに特別な想いを抱き始める。やがて捜査の糸口が見つかり、事件は解決したかに思えた。しかし、それは相手への想いと疑惑が渦巻く“愛の迷路”のはじまりだった……。

 

 

アンニョン…(^-^)ノ

いつも、ありがとうさんです…キスマーク

 

第75回カンヌ国際映画祭で監督賞を受賞した『別れる決心』…待ちに待った作品ですが、とにかく昨日、観てきました…カチンコ

すでに上映回数があまり多くないようで焦りましたが、お陰様で大きなスクリーンで観れましたよ。

 

なんと日本語吹き替え版での上映もあるので本当はそれでも観たいのですが…日本語で観た方、いかがでしたかはてなマーク

 

 

山の頂上から男性が墜落した変死事件。

担当刑事「ヘジュン」は亡くなった男性の妻「ソレ」と出会う。

夫の死にも特別な動揺を見せない「ソレ」。

彼女が夫を殺したのか? ―― 「ヘジュン」は彼女の事件当日のアリバイと、その後の日常を捜査する中で彼女に対する関心が大きくなっていく。

一方、なかなか本心を見せない「ソレ」は、相手が自分を疑っていると知りながら、微かな迷いもなく「ヘジュン」に接する。

本心を隠す容疑者と、容疑者に疑いと関心を同時に抱く刑事。

彼らの<別れる決心> ―― 。

 

…結局、日本でも直訳的なタイトルで公開された『別れる決心』ですが ―― 観て、ああ、こんな映画だったのかと思いました。

想像していたような映画ではありませんでしたね。

 

いろいろ予想していたことがむしろ、観る上で邪魔になったようにも思えたんですが、それも無理からぬ話で、観る前、考えちゃいますからね、いろいろ想像して。

 

最初にあらすじを読んだ時、「刑事と女性容疑者の関係」の映画なんて、パク・チャヌク監督の映画にしてはずいぶんありきたりに感じたものです。

ノワール系でいかにもありそうでしょ。

「女性容疑者」が「ファム・ファタール」で。

でも確かにブラック・ウィドーものではあるんだろうけど。

 

結果として観たことのないような独創的な映画で ―― 観終えて一夜明けた今、私はまだ言葉でどんな映画と思いつけないでいます。

 

細かいところでいろいろ疑問を感じましてね…あれはどういう意味だろうはてなマークと考えてるんですが、だから一度では観るのが少なすぎますね…。

観終えてすぐ、また観たくなってます。

 

観て、どんな気分になったかは書けますけど…それを書くと読まれる方々に少しでも情報を知ってもらうことになるので…ちょ~っと我慢しておきますかあせる

 

「映画を理解した」、「わかった」とは言いません。

細かいところは書けますが、全体を言葉で説明するのが難しい。

 

私が観に行った時、劇場では、年齢は様々でしたが、いかにも映画がお好きな映画ファンの方々が観に来ておられました。

おそらく観終えてどなたも満足されたでしょうね。

『別れる決心』はつまり、そういう映画なのだと思う。

 

要するに、映画ファンのための映画ではないでしょうか。

映画という文化の追求を果たした映画ではないだろうか。

もちろん『パラサイト 半地下の家族』(2019年)もそうでしたし、他の映画もそうなんだと思います。

 

でも『別れる決心』の「ありそうなものをそう描かない」斬新さは特にそうでしたよ。

 

通常のミステリーではなく平凡なメロドラマでもない…より複雑で ―― ああ、この映画はそんな映画なのだと思いました。

でもパク・チャヌクの映画だけど向こうウケ狙いでなく、奇をてらったエンタメにも行かなかったんですよね。

 

予想とは違ったことで驚いたけど、映画に揺るぎない永久性…世界性のようなものを感じました。

 

そして撮影と編集…ド素人の私が観てても、やはり斬新で緻密で、驚かされましたし、「街」の撮り方ですか…たまらなく興奮しました。

 

 

パク・チャヌク監督…うちのブログを読んでくれてはる方々はご存知でしょうけど、好きですね~。

韓国の映画監督では一番かもしれない。

 

と言っても私もまだ観ていない映画があるんですけどね…。

日本未公開である監督処女作、『月は…太陽が見る夢』

(1992年)や『3人組』(1997年)、『審判』(1999年)もだし…オムニバス映画作品や短編映画も観てないし、何より『サイボーグでも大丈夫』(2006年)を観てないし、テレビドラマの『リトル・ドラマー・ガール 愛を演じるスパイ』(2018年)も観てないです。

 
初めて観たのは2014年の2月…『JSA』(2000年)でしたね。
その直後に『復讐者に憐れみを』(2002年)を観てます。
その時の私の衝撃をご理解いただけるでしょう。
「これしかない」、「この監督は違う」と思いました。
そして『オールド・ボーイ』(2003年)を観たんですよね。
 
2017年の3月に『お嬢さん』(2016年)を観て…最初はもう、ビックリし過ぎて何が何だかよくわからなかったんですが、今となっては私の好きな韓国映画ベスト3の1本です。
あの変態耽美な世界は一生モノですよ。
 
『別れる決心』を観ていて、ハッと感じたのは「抗日」要素です。
とは言っても日帝侵略時代がどうこうではなく、ただ設定として「抗日」のエレメントがスッと入っていた。
そこに少し、『お嬢さん』の風味を感じて嬉しかったです。
 
気づいたのは日本から見た韓国や、日本から見た中国だけでなく、韓国から見た中国や中国から見た韓国もあるんだということかな。
厳然とくまなく、アジアに確かな歴史があったってことでしょ。
 
『別れる決心』の「ソレ」は中国出身の看護師で…コミュニケーションに難があるはずなんだけど、中国出身の彼女が韓国人たちと会話する場面がやはりたまらなく楽しい…。
 
話が逸れましたが ―― 『別れる決心』はパク・チャヌクの新しい映画だと思いました。
共通点もあるけど、これまでの作品とは違いました。
それが観れて、私は嬉しかった。
 
でもやっぱり「フェティッシュ」なんですよね。
正しくは「こだわり」かなはてなマーク
そこもやっぱりジワりました。
ただ、『オールド・ボーイ』や『お嬢さん』みたいにあからさまではないですね。
もっと、あるがままに…。
 
 
今作においてもパク・チャヌク流の笑いは健在で「あれは시마스시の盛り合わせ!!など前半から入れてきてくれていて、ホントに嬉しかったです(≧∇≦)
 
それにしても韓国は食の国。
お昼にうるさい。
ヘジュンの後輩女性刑事がお弁当を持ってソ~ッと移動しようとする場面も大好きです。
イヤだったんでしょ、コ・ギョンピョさんにつまみ食いされるのが(≧∇≦)
 
あと、「スッポン」もええな~。
 
 
礼儀正しく清廉な刑事、チャン・ヘジュン (パク・ヘイル)

「張り込みで眠れないんじゃない。眠れないから張り込みをするんだ」

誠実な刑事ヘジュンは、史上最年少で警視に昇格するほどの実力者。いつも服装はきちんとしていて、清潔感にあふれ、礼儀正しく親切だが、何よりも犯罪者を捕まえることに真摯に取り組む人物である。すべての事件現場の状況をスマートウォッチに記録し、不眠症のため深夜勤務も日常茶飯事。夫の死には落ち着いた反応を見せるソレが、彼には強い関心を示し、大胆にアプローチする。
 
パク・ヘイルさんを初めて見たのは、私が人生で2番目に観た韓国映画である『グエムル 漢江の怪物』(2006年)だったんですけど、やっぱり衝撃を受けたのは『殺人の追憶』(2003年)ですね。
数えると『別れる決心』は私が観た21本目のパク・ヘイルさんの出演作でしたよ。
どの出演作も好きだけど、『別れる決心』を観つつ、私がぼんやりと思い出していたのは、なぜだか『菊花の香り』(2003年)と『モダンボーイ』(2008年)でした。
 
パク・ヘイルさんはね、韓国映画のファンである私にとっては、なんだか身近な俳優さんなんですよね。
いつも「いる」んですよ。
ほぼ、身内か遠い親戚(;´∀`)
 
刑事ヘジュン役はパク・チャヌク印のパク・ヘイルさんで前半は、そこはかとなくユーモアを漂わせてる有能な刑事。
なくて七癖だけど極めて常識人でもあるでしょう。
でも…っていう。
 
 

亡くなった男性の妻、ソン・ソレ (タン・ウェイ)


「山から帰ってこないと心配になるの。
とうとう死んでしまうのではと考えてしまって」

中国人だが、母方の祖父は朝鮮半島の独立運動家であり、自分の先祖の歴史と祖父に誇りを持っている。登山好きだった夫が山で死に、一人残された時、夫の事件を担当する礼儀正しく清廉な刑事ヘジュンに出会う。取り調べの過程で、自分が容疑者扱いされていることを感じる。それでも彼女は、いつものように背筋を伸ばした姿勢を崩さず、ぎこちないながらも自分の意思をはっきりと伝える韓国語で、ヘジュンに向かって堂々と言い返す。


私がタン・ウェイを初めて見たのは『モンスター・ハント』(2015年)だったらしいんだけど、あの映画のタン・ウェイさんは出オチみたいな出演だったので忘れていい(;´∀`)

 

それよりもヒョンビンと共演した『レイトオータム』(2010年)でしたよね。

な、な、なんとビックリマーク

『レイトオータム』のタン・ウェイさん、夫を殺した罪で服役中の女性役!!

そんな人が72時間の外出許可を得てシャバで韓国人ホストのヒョンビンさんと出会ってしまうという。

 

タン・ウェイさんはアン・リー監督の『ラスト、コーション』(2007年)で激しいベッドシーンを演じて物議をかもしたんだけど、『別れる決心』でははてなマーク

…そういったあたりもパク・チャヌク監督の斬新さを感じましたね。

刑事とブラック・ウィドーが我慢できずに熱い口づけを交わし、二人は激しく求め合い…じゃないところがね…はぐらかされてしまいましたね(^_^;)

 

それにしてもタン・ウェイさんとパク・ヘイルさん…演技派の素晴らしい共演でした。

 

タン・ウェイさんの夫は韓国の映画監督であるキム・テヨン監督で…キム・テヨン監督の最新作である『ワンダーランド』はパク・ボゴムくん、スジちゃん、チョン・ユミちゃん、チェ・ウシクくん、そしてタン・ウェイさん共演のSF映画でこちらも期待です。

 

 

助演の方々についても詳しくは触れませんが、ヘジュンの妻ジョンアン役はご存知、イ・ジョンヒョンさん。

 

映画には出てこないけど夫婦には14歳の息子がいる設定とのこと。

 

奥様はきっちりした人ですが、それも男性刑事にはちょっと負担だったかな…。

 

 

ヘジュンの後輩刑事、オ・スワン役はコ・ギョンピョさん。

 

それから…ソレの夫役はユ・スンモクさんですが、「60歳」の役でしたね。

夫はレコードを聴くのが趣味なのはいいんですが、実は非常に変質的な裏の顔がある…。

 

後半、パク・ヨンウさんが出てきますが、なかなかイラッとさせる役柄(;´∀`)

 

それから…言っていいのかな…あせる

短い出演時間でパク・ジョンミンくんが出てくるので「えビックリマーク」と驚きます。

例によってカメレオンな役作りですけど。

 

それから、ソ・ヒョヌさんも中国人にしか思えないネイティブな中国語を話してて…。

 

 

『別れる決心』のキャストについては「この人がこの役を!!」とまでの意外性は私は感じなかったけど、後半で出てくる慶尚北道の刑事ヨ・ヨンスを演じたキム・シニョンさん…よく知らない方だったのでインパクトありましたわ~。

コメディエンヌからスタートされた方だそうですが、パク・チャヌク監督がファンだったとか。

好きですわ~、ヨ・ヨンス刑事…そしてシニョンさんビックリマーク


 

あ~、ついに観たなあ、『別れる決心』~DASH!DASH!DASH!

 

で…この映画のパンフレット、900円(税込)なんですけど…パンフレットが封筒に入って封がしてあるんですよ~!!

だから私、まだ開けてませんあせる

なんか、開けるのがもったいなくって…。

いつもならパンフレットの内容を書かせてもらうんですけど、中身もわからないんですよね…。

ま~、たまにはそういうのもいいかなあ。

観て良かった人はどの道、買うでしょう~。

 

以上で、今のところ、書いておきたいことは書かせてもらいました。

本当はもっと書きたいけど、公開中なのでこのくらいで…。

もっと知りたい方はよそさんで読んでください。

私自身もそうさせてもらいまっせ。

 

『別れる決心』、最初に書きましたが映画ファン向けの素晴らしい傑作だと思います。

是非、劇場で観てくださいね。

 

『ユリイカ』さんでもパク・チャヌク特集ですNEW

 

 

私も買っとこかなあ。

 

今日もおおきに…カムサハムニダです~キスマーク

アンニョン~(^.^/)))
 

 

 

 

 

 




別れる決心

原題:헤어질 결심 別れる決心

中国語題:分手的决心
英語題:Decision To Leave


制作年:2022年

撮影期間:2020年10月19日~2021年3月12日

ワールドプレミア:2022年5月23日(カンヌ国際映画祭)
韓国封切:2022年6月29日
日本公開:2023年2月17日
配給:ハピネットファントム・スタジオ


PD:コ・デソク
共同PD:ペク・チソン
監督・脚本:パク・チャヌク [第11作]
脚本:チョン・ソギョン
助監督:キム・ソンシク
撮影:キム・ジヨン
照明:シン・サンヨル
編集:キム・サンボム
音楽:チョ・ヨンウク
美術:リュ・ソンヒ
武術:ノ・ナムソク

出演
パク・ヘイル → チャン・ヘジュン
タン・ウェイ(湯唯) → ソン・ソレ
イ・ジョンヒョン → チョン・アン
パク・ヨンウ → イム・ホシン
コ・ギョンピョ → オ・スワン
キム・シニョン → ヨ・ヨンス
チョン・ヨンスク → 月曜日おばあさん
ユ・スンモク → キ・ドス
パク・チョンミン → ホ・サノ
ソ・ヒョヌ → チョルソン
チョン・イソ → ミジ
イ・ハクチュ → イ・ジグ
チョン・ソリ → ネットカフェ アルバイト
ファン・ジェウォン → チャン・ハジュ
シン・アンジン → 山岳救助隊
キム・ドヨン → 応急室 医師

特別出演
ユ・テオ → イ・ジュイム

※ 輝国山人の韓国映画様から転載させていただいてます。

 

 

 

 

 

 


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