











英語題:Bandhobi
(2009年、韓国映画、107分)
監督:シン・ドンイル
脚本:イ・チャンウォン、シン・ドンイル
撮影:パク・チョンチョル
照明:チャン・ウォヌク
音楽:キム・ジョングン
武術:キム・ビョンオ
出演:マブップ・アラム、ペク・チニ(ジニ)、イ・イルファ、パク・ヒョックォン、チョン・ドンギュ、キム・ジェロク、クォン・ヒョクプン、ヒョン・ウォニ、キム・ミヒ、パク・ヨン、チェ・インスク、ソ・ワンソク ほか
友情出演:チャン・セバスチャン、ノ・ジヌ、チョン・ソンフン、イ・ドンギュ、ヤン・ヘフン、オ・チャンギョン、チャン・デユン、チョ・ウンギョン、シン・イス、ペク・ゴンヨン、パン・ヨンソン、キム・ソン、キム・ドンミョン(映画監督)、カン・ボミ、ソニア、ユン・ソンホ、チョン・ビョンギル
※ 「輝国山人の韓国映画」様のページから引用させていただいてます。
Bandhobi 반두비 (2009) Trailer 予告編
フルネームはマホメット・セリム・ムスタファ・ビン・ハディ・カリム。
カリム(マブップ・アラム)は韓国に出稼ぎに来た青年だけど
働いていた会社が給料未払のまま倒産し、不幸なタダ働き状態。
国には彼が韓国で稼いで帰ってくるのを待ってる妻のトリーシャが
いるのに、在留期限が切れる日が迫っていました。
彼は会社の社長(チョン・ドンギュ)の家を訪ねて
何とか未払の給料をもらおうとするんだけど
まず、その家がわからない・・・。
韓国映画を観てて、何回か
外国からの出稼ぎ労働者の人々に賃金を支払わなかったことで
問題になってるとか、そんな場面があったので
実際に、そのことで問題になったりしたんでしょうね。
最近、日本でも同様のケースが報道されていますが。
そして、女子高生のミンソ(ペク・ジニ)。
カラオケ店をやってるママ(イ・イルファ)と二人暮らしなんだけど
家が豊かではないので
夏休みの間、友達のように有名な英語塾に通えないし
ママの彼氏(パク・ヒョックォン)はキモイし
いい年していちゃついてる二人は不潔・・・
ミンソの日常は不満だらけ。
ま、私がミンソの年で、ママがパク・ヒョックォンさんと
付き合ってたら・・・やっぱりちょっとイヤがるでしょ(^_^;)
ある程度、大人になってたら、パク・ヒョックォンさんやったら
ほんまは嬉しいと思いますけどねー。
で、ある日、カリムとミンソは同じバスで乗り合わせるんだけど
その時、カリムが「ここ、空いてますよ」って席をすすめてくれるのに
ミンソが座らないのはなぜでしょう
外国人の隣に座るのがイヤなの
とにかく、その時、ただでさえお金のないカリムが財布を落とし
ミンソはそれを臆面もなくパクる。
が・・・カリムに追いかけられて捕まり
「警察、行きましょ」「今回は許してよ~
」
「胸に触ったでしょ」「いや、触ってない」とひとモメし
ミンソがひとつだけ願いを聞くとかその場しのぎで口にして
このことはうやむやになり、こうして二人は知り合うことになった。
また会いそうな予感・・・。
この映画は、インディーズ・ムービー
なんてゆうか、「単館系」
「アート・シアター系」ってゆうジャンルのイメージ。
東京だったら岩波ホールさんで上映されるような
だから、なんだか画面が暗いし、カメラもちょっと揺れてる・・・
けど、それがなんか、素敵。
あ~、こーゆー映画、観たかった・・・と私は思った。
ちょっと面食らったんだけど、カリムが買い物をした時に
店員の女の子がお釣りをカリムの手に直接、渡さないで
品物の上に置いた。
え・・・
これって、差別
私はちょっと狼狽えて居心地が悪かった。
カリムは幾度か、韓国人たちから差別的な扱いを受ける。
やってる本人たちにそこまでの悪意はないようだけど
私はそうゆう時、動揺して、心が苦しくなる・・・。
もちろん
このことは映画を観ただけで確証を得るものではないけど。
しかし、韓国の女子高生だって、都会で生きていくのは大変だ。
ガソリンスタンドでバイトしてたミンソだけど
そのスタンドのぼんぼんの息子からセクハラを受け
笑ってしまうような無謀な反撃をやらかす(;´∀`)
時同じくして、コンビニで酔っ払いと店員がケンカしているのを
止めてたカリム、警察に連れて行かれたら
なんとなく、自分がトラブルの原因みたいにされてた。
「この外国人が悪いってことにしておけばいい」って感じ
明け方まで絞られたカリムとミンソは警察署の前で再会し
ミンソがカリムに「何か食べさせて」ってことで
スンデクッパを食べに行く朝。
で、ミンソはカリムの頼みで
賃金を支払わない社長宅を探して尋ねることになり
ピンチヒッターの借金取り立て屋としてカリムに付き合い・・・
やっぱり笑ってしまうような無謀な攻撃を(;´∀`)
この映画、ホントに、めちゃくちゃ良かったです。
最高です
もう、あんまり素晴らしいので観終えて、大興奮でした。
そんな、ブオオオオオゥって感動の嵐が吹き荒れて
全米が泣くようなコッテリした映画じゃないんですが
笑えて、ちょっと胸がチクッと傷んで、ジワーって目頭が熱くなって
グッときまして・・・いやー、すごい映画に出会ってしまった
私が一年間で観た映画の中で
その月で一番、気に入った映画を選ぶとして・・・
たとえば、今年の6月だったら『万引き家族』(2018年)ですし
9月だったら、『1987、ある闘いの真実』(2017年)で
12月はおそらく『僕たちはバンドゥビ』です。
がちで『僕たちはバンドゥビ』は今年に観た映画では
確実にベスト3に入るんじゃないですか。
いや、10年近く前、2009年の映画なんですが
いや、ほんま
『万引き家族』を観てた時の興奮と心酔を思い出しました。
で、そんな映画の感想をこうして書いてるんですけど
いや~、無理(>_<)
ぜんぜん上手く書けそうにもありません
けど、それでいいんですよ。
つまり、それは、私が書けないのも当然で
それだけ素晴らしい傑作だってことです。
107分の映画をこうして原稿用紙何枚かで書いてるわけでしょ。
いやいやいや、そりゃ無理に決まってますって(^_^;)
映画は全部、そうなんだろうけど
部分で語っても仕方がないのかもしれません。
絵の一部分だけ見たって意味ないのと同じように。
『僕たちはバンドゥビ』の全体が素晴らしかった。
大好きなシーンがいくつもありますし
大好きなセリフがいっぱいあります。
でも、やっぱり私はこの映画の全体が好きだなぁ・・・。
そりゃ、分析的にこだわって、あれこれ考えて観るのもいいけど
この映画、まずはコメディです。
大爆笑じゃないけど、笑ってしまう。
そうゆう映画が私は好きやなー。
やっぱり、笑えるって大切なことで
逆に笑わそうとしてるのに笑えない言葉とか、例え話とか
浅くて安い風刺とか、私には必要ない・・・。
でも、暗さとゆうか、どんより感とか
絶えずついてまわる鬱屈やフラストレーションがあって
それはなかなか解消されない。
カリムもミンソも、いつも孤独を感じていて
だから、特にミンソはカリムの中に自分と同じものを感じ取って
絆を深めていくんですよね。
いや~、いろいろあるよ、韓国映画
ミンソがね・・・塾に通うお金を作りたかったのか
家出して自活したかったのか、マッサージの風俗のお店で
働いてしまうんですが・・・
この子、けっしてダメな子じゃない、できる子なんですよ。
でも、家が豊かではないことに劣等感を感じていて
けど、どうにかしたいと考えてるし、行動力もある。
私もこの年になったら、あっちゃー、やめとき、とは思うんですが
同時に、お前やったらええか、みたいにも思って
それがこのミンソってキャラの面白いとこでした。
しかも、お前何を考えてるんだと思いますけど
カリムを元気づけようと思ったのか
お店で覚えたテクニックを使ってしまう。
(まだそれしか知らないからね・・・)
そんなもん、信仰心の厚いイスラム教徒のカリム
しかも既婚者にしたらやってもらっちゃ困るんだよ
っての。
案の定、その的はずれでいきなりなお・も・て・な・しに
カリムはムッとして、その場を去り、困惑してしまう。
あ~、どんどん僕はバングラデシュにいた頃とは
変わっていってしまう~って。
いや、カリムもいろいろあったでしょう、韓国にいる間にね。
ミンソはけっこうやることが突拍子もないので
観てるこっちも驚かされて、でも、実は傷つきやすいのに
思い立ったら感情の赴くままに行動する若さにも
共感もすれば、羨ましくも感じました。
若いって、ええわー。
マブップ・アラム、ペク・ジニ筆頭にキャストの演技は
ほんとに素晴らしかったです。
パク・ヒョックォンさんには笑かしてもらいましたし(⌒▽⌒)
撮影とか、録音もすごくいいです。
素晴らしい脚本があり、素晴らしい演出、演技があり
この映画にピッタリの撮影と録音があり
そして、これ以上は考えられない編集がなされ・・・
最高の映画が完成し、私は観せてもらった・・・ってことでしたね。
ぺク・ジニの彼氏さんはユン・ヒョンミンですか。
ぺク・ジニ・・・キム・コッピを初めて観た時の気分を思い出しました。
『18歳、19歳』(2012年)ではユ・ヨンソクと共演してますねー。
ア ア アルゼンチン
ル ル ルクセンブルク
ア ア アルゼンチン
ル ル ルクセンブルク
ア ア アルゼンチン
世界地図を広げよう
君の夢を広げよう
どこにあるか探してみよう
一緒に歌おう ルクセンブルク
石油が埋まってるサウジアラビア
人口の多い中国
W杯2連覇のブラジル
戦争をよく起こすアメリカ
一日中 レゲエのジャマイカ
日の暮れないスウェーデン
新婚旅行先で有名なモルディブ
もうすぐ一つになる韓国
手をつないで世界旅行に出かけよう
肌の色や言葉は違っても
僕らは誇らしい人間だ
一緒に歌おう ルクセンブルク
一緒に歌おう ルクセンブルク ♪
シン・ドンイル(신동일)監督の映画を私は初めて観ました。
シン・ドンイル監督の、日本で観られる作品は・・・
『訪問者 Host & Guest』(2006年)
『僕の友人、その彼の妻』(2008年)
そして、オムニバス映画、『視線の向こうに』(2011年)の
第5部、「真実のために」ですか。
絶対に全部、観ないいとダメですね( ゚ー゚)( 。_。)
それから・・・シン・ドンイル監督
ヴェネチア映画祭でクィア獅子賞を受賞した
チョン・ギュファン監督の
『ウエイト 呪われし存在の重さ』(2012年)では
出演もされてるようですね・・・その作品も、観たい
カリムはバングラデシュの、海の近くの町から来たのだった。
ミンソは彼を夜の海に連れて行く・・・。
こんなはずじゃなかった
この先 どうすれば?
犬のようにこき使われた
醜い韓国人め
お前たちも同じ奴隷だ
幸せになりたかった
アラーの神よ
これがあなたの造った世界か?
僕はただ
幸せになりたかっただけだ
それだけだったのに
あまりの感動に、増税と値上げに対応して
節約しなけりゃならないんだけど・・・
DVDを買っちまったい、ていッ(`・∀・´)
映画なんか、ただ観て、それで面白がって、忘れて
また次の映画を観ていけばいいのかもしれないけど・・・
そうはならずに、愛を感じて、人生を共に歩んで行きたいほどに
愛おしく感じる、美しーい、美しーい出会いもあるってことですね
そうですよね
がちで、オススメの映画の登場です。
もしもまだ観ておられなくって
機会があったら、絶対に観てくださいね・・・
そして最後に、「バンドゥビ」・・・
「Bandhobi」の意味を確かめてください。
素晴らしい映画です
でわ、今夜も読んでくださり、ありがとうです
また逢いましょう・・・アンニョン~(*´∀`*)ノ。+゜*。


