アンニョン(^-^)ノ
いつもありがとうです
きっすいの韓国映画とはまた違うみたいですが
チャン・ドンゴン主演の2010年のこの作品を観ました・・・
決闘の大地で
ウォリアーズ・ウェイ
決闘の大地で ウォリアーズ・ウェイ
原題:The Warrior's Way
韓国語題:워리어스 웨이
中国語題:黄沙武士
(2010年、ニュージーランド・韓国、100分、PG12)
監督・脚本:イ・スンム
製作:バリー・M・オズボーン、イ・ジュイック、マイケル・ペイサー
撮影:キム・ウヒョン
音楽:ハビエル・ナバレーテ
美術:ダン・ヘナ
編集:ジョナサン・ウッドフォード=ロビンソン
衣装(デザイン):ジェームズ・アシュソン
VFXスーパーバイザー:ジェイソン・ピッチォーニ
スタント・コーディネーター:オージー・デイヴィス
闘技監督:下村勇二
戦士ヤン - チャン・ドンゴン
ロン - ジェフリー・ラッシュ
リン - ケイト・ボスワース
大佐 - ダニー・ヒューストン
エイトボール - トニー・コックス
サッド・フルート - ティ・ロン
ラグ - アッシュ・ジョーンズ
ベビー・エイプリル - アナリン・ラッド
パグ - ニック・サンプソン
スラッグ - ライアン・リチャーズ
少年時代のヤン - チョ・ヨンミン(BOYFRIEND)
少女時代のリン - コンテル・メルグレン
キラー・クローン - ウェイン・ゴードン
配給:日活
解説: 「ブラザーフッド」「PROMISE 無極」の韓流スター、チャン・ドンゴンの海外作品初主演作。長年戦ってきた敵一族の最後の生き残りである赤ん坊の殺害を命ぜられた戦士ヤン(チャン)は、指令を無視して赤ん坊とともにアメリカ西部の小さな街へと逃亡する。だが、間もなく追手に居所を知られ、酔っぱらいのロンやサーカスのナイフ使いリンら街の仲間とともに戦うことになる。製作は「ロード・オブ・ザ・リング」「マトリックス」を手がけたバリー・M・オズボーン。共演にジェフリー・ラッシュ、ケイト・ボスワース。(映画.com)
2010年12月と10年くらい前に公開された作品です。
この映画も、詳しいことはわからないんだけど
ニュージーランドと韓国の合作の国際的な作品らしく
撮影は100%、ニュージーランドだそうです。
予算の3分の2はアメリカの方から出ているそうですが
ハリウッド映画とはまた違う味でした。
やっぱり無国籍ムードですよね。
「第4回京都ヒストリカ国際映画祭」の時の
イ・スンム監督とプロデューサーのイ・ジュイックさんの
インタビューがあったので、このインタビューが一番、詳しいです。
「ロード・オブ・ザ・リング」「マトリックス」を手がけたバリー・M・オズボーンが製作ってことなので、やっぱりニュージーランドっぽい。
オーストラリアのジェフリー・ラッシュもキャストに名を連ねてますし。
脚本も手がけられたイ・スンム監督・・・
『千年湖』(2003年)に脚色で参加されてる
イ・スンムさんと同じ方でしょうか。
YouTubeには流暢な英語でインタビューに応えられてる動画も
ありますが
韓国国内の主要な映画賞で受賞、韓国エンターテイメント界で高い評価を得ながら、多くの長編・短編映画の脚本を手がけている。特に、脚本・プロデューサーを務めたインディペンデント長編映画『Sunday Seoul』では2004年バンクーバー国際映画祭審査員特別賞を受賞。1995年ニューヨーク大学映画プログラム、映画研究・映画制作専攻において修士取得後、韓国芸術総合学校映画学部創設メンバーとなり、現在も教職に就く・・・とのことです。
バーチャル・リアリティ(VR)テクノロジー映画のパイオニアとのことで
『決闘の大地で』も確かに、そのジャンルですよね。
これは悲しき笛と、笑う赤ん坊と泣く剣の物語
遠い昔、はるか彼方の土地で
うつろな目をした1人の戦士がいた
男はある目的に人生を捧げた
それは史上最強の剣士になること
ついに男は目的を果たした
だが空しさは増すばかり
2つの一族が500年間 敵対していた
敵の一族は1人残らず抹殺するのが掟だった
冒頭はキム・ヨンジュン監督の武侠アクション映画
『アウトライブ 飛天舞』(2000年)を彷彿とさせる画でしたよ。
主人公のヘアスタイルも似てたし。
で、男は敵対する一族の最後の末裔
幼い姫君を殺めることができなかったのですね、当然。
まあ、それをやったら主役として誰も共感できなくなるしね
けど、男の属する東の国の暗殺一族〝悲しき笛〟としては
敵対している一族の最後の一人を助けてしまった男を
殺さずにはいられないわけで、次々と刺客が襲い来る。
普通にごはん屋さんのおばあちゃんとかも(^_^;)
それを先手々々で返り討ちにしつつ
はるか遠くの戦友を頼り、船で異国の地を目指す男と赤ちゃん。
そして、たどり着いたのが
〝ロード 西のパリ 人口50人〟――
ここから一気に絵ヅラが「西部劇」になります。
この町、寂れきってるんですが、住民の多くはサーカス団員風。
町自体もなぜかノスタルジーを誘われる遊園地風。
赤ちゃんの運び方が可愛い。
男が会う予定だった友人のスマイリーは亡くなってました。
しかし町の住民はみんなおとなしい人たちで、男を歓迎する。
その頃、悲しい笛の者たちは、やっぱり男を許していないのだった。
悲しい笛のトップの人を演じるのは
『男たちの挽歌』(1986年)のティ・ロンさんです。
でも出演時間はあんまり多くないですよ。
左はトニー・コックスさん演じるエイトボールさん。
いろんな映画でよく見るトニー・コックスさんですが
私は特にジム・キャリーの『ふたりの男とひとりの女』(2000年)が
印象的です。
エイトボールさんは町の代表みたいな立場。
男はリンとゆう少女と話すうちに成り行き上
スマイリーの洗濯店をリンと共同経営することになる。
チャン・ドンゴンの「困惑顔」が光ります。
大袈裟な演技でなくても多くを語っている。
殺伐したアクション映画なのかな~と思ってたんですが
町に着いてからはけっこうコメディな雰囲気で
それがけっこう気持ちいいんです。
なんか変な感覚で・・・絵がCGで作ったような感じなので
絵本っぽい感じもしますね。
リンを演じるケイト・ボスワース、非常に魅力的です。
私、ファンになりましたもん。
主人公を演じるチャン・ドンゴンはあくまでも無表情で無口。
その代わりケイト・ボスワースはとても躍動的でアクティブ。
ホント可愛いですよ。
出演作をほとんど観てなかったので、また観たいですよ。
しかしリンは実は、子どもの頃に悲惨な体験をしているのです。
「大佐」と呼ばれるとんでもない変態で極悪非道な男に
家族全員を目の前で殺され、リン自身も瀕死の重傷を負ったのです。
それでリンは、この「大佐」に復讐を誓っているのですね。
「大佐」を演じるのはダニー・ヒューストンさん。
有名な映画監督のジョン・ヒューストンの息子さんだそうですが
よく映画で見ますよね。
『ナイロビの蜂』(2003年)とかもです。
悪役は珍しいかなあ、と思ったんですが
「大佐」役はめっちゃ憎たらしいですよ。
町の人たちはホントにフレンドリーで
町ぐるみでサーカスな状態なので赤ちゃんを可愛がってくれます。
赤ちゃん、ホント可愛い。
前後不覚なまでに酔っ払ってるロンの役で
ジェフリー・ラッシュも出てはります。
実はジェフリー・ラッシュはこの映画のナレーター
つまり、語り部でもある。
そしてロンにも悲しい過去があるのだった。
砂漠の果ての荒廃した町で
戦士は人並みの生き方を学び始めた
汚れ物をきれいにする喜びや、負ける喜びも知った
仲間と共に働く幸せも学んだ
きつい労働の後 疲れを癒す穏やかな時間も・・・
そして友人と一緒に見る夕日の美しさ
だが何より学んだのは
命を育てるこの上ない喜びだ
命を奪うよりずっと・・・
平和な日々が続くんですが
イ・スンム監督のセンスがとてもいいと思います。
なんか不思議な感じなんですね。
やっぱり絵本とか、おとぎ話っぽいファンタジーな感じ
男の刀は抜くと、〝悲しい笛〟にいどころが知られてしまうので
「ハンダ付け」して抜けないようにしてあります。
(つまり、もう刀を抜いて戦わないってことですね)
男はリンの悲しい過去を知る。
そしてリンは男に刃の扱いを学ぶのだった。
リンは男のことを「スキニー(痩せっぽち)」とあだ名で呼んでます。
クリスマスが来て・・・
男とリンの間に特別な感情が生まれたように思え・・・。
心臓は止まった
(ここ、好きです)
しかし、また「大佐」とその軍団が町に戻ってきて
嫌がらせと横暴の限りを開始。
大佐をブッ殺したいリンを町のみんなは(縛って)止めますが
リンは隠してた刃物で脱走。
エロい格好と言葉で大佐を油断させて殺そうとするが・・・失敗
危うし、リン~となったところで
戦士ヤンが復帰、飛び込んできて一気に敵を斬り殺す
ここ、かっこいいです。
ナイフ投げで大佐をやっつけたと思ったリンだったが
取り逃がしてしまっていた。
刀を使ってしまった戦士ヤンは
町のみんなを危険にさらさないため、出ていこうとするが
大佐が生きている以上、町はすでに危険だった。
町の人たちは戦士ヤンと共に戦う決意をする。
ただの迷惑な酔っぱらいかと思っていたロンさんは
実は射撃の名手で、奥様のお墓から武器を出してくる。
そして町のカーニバルな人たちと「大佐」率いる悪の集団の
全面対決となっていくのだったが、そこへまさかの
戦士ヤンを追ってきた〝悲しい笛〟の軍団も乱入
「三つ巴」の混乱状態に
アクション映画かとゆうと、けっこう後半まで違うのですが
最後はやっぱり燃える展開です。
けど、CGで作り込んだようなアクション・シーンなので
生身のアクションが好きな人には不評かもしれないですね。
けど、これはこれでケレン味が効きまくってて
私はかなり好きでした。
あと、この映画、赤ちゃんが可愛いので
思わず顔がほころんでしまうんですが
最後の決戦では人間の手足がスパスパ~とちぎれ飛んだり
血もけっこう出るので、残酷度も高め(^_^;)
特にちぎれた手が持ってるマシンガンが
目標定まらずに乱射し続けてるのメッチャ面白いです(;´∀`)
けど、味方にも多くの犠牲が出てしまうし・・・
その点、ちょっと子ども向きとも言えないし
やっぱり大人向きなのかもしれないですね。
「西部劇の中のアジア人」って感じの映画でした。
だから刀を使うんですけど、戦士ヤンは銃に勝ってしまうんですよね。
そこはホントにかっこいいです。
ストーリーはやっぱり西部劇が重要なベースにあるようで
目新しさはないのかもしれないけど
チャン・ドンゴンの演技もあって結末は感動的でした。
「最愛の女たち」って表現もホンマ好き。
私はホロッとなりましたよ。
二度目、観てたら、アッ・・・ってなって最初で泣きそうになりました。
ま~、その後も戦士ヤンの戦いは続く・・・
ってラストは疲れるので、ちょっと蛇足だったかな~(^_^;)
エンドロールで流れるクラシック音楽
どこかで聴いた気がして仕方がありません。
この映画ではチャン・ドンゴンもですが
ケイト・ボスワースがホントに魅力的でした。
もう一人の主役って感じで、最後もいいですよ。
それと、ジェフリー・ラッシュも。
そして、やっぱり
チャン・ドンゴンと赤ちゃんの組み合わせがいいです。
冷酷な戦士の心に隠された優しさとか、ホント好きですよ。
それと、やっぱりいいんですよね~、国は違えど
言葉は違えど、仲良くなっていける人たちが、ホントに。
全体的に笑いとアクションの微妙なバランスもホント好きです。
チャン・ドンゴンの主演作ってことで観てみましたが
この映画、純粋なアクション映画とはまた違う味わいです。
いい意味でマンガっぽいとか
この映画ならではのものがあるってのがいいですよね
CGで作りまくった映像もこうして見ると私はいいと思います。
面白かったし、私はとても気に入りましたよ。
観とかないと絶対、損だと思います。
でわ、今日もありがとうでした、アンニョン~(^.^/)))